（別添資料）

　　　　　　　　　　　　　　　　労働災害の発生状況について
                

1　概要
　労働災害については、近年、死傷者（休業4日以上）は昭和53年に増加した後、連続して減少し、死亡
者も平成11年に増加した後、連続して減少してきたところである。また、1度に3人以上被災する重大災害
も近年増加していたが、平成17年は減少に転じたところである。
　しかし、平成18年においては、本年11月現在の速報値によると、死傷災害は1315人、2％増、死亡災害
は51人、5％増、重大災害は38件、21％増と増加している。

2　災害増加等の内訳
　ア　死亡災害
　業種別にみると、製造業25人、13％増（うち墜落・転落17人増）、建設業40人、11％増（うち崩壊・倒
壊18人増）、陸上貨物運送業30人、17％の減などである。
　仮設物・建築物・構築物等を起因物とした墜落・転落22人増、環境等を起因物とした崩壊・倒壊13人増、
危険物・有害物等を起因物とした火災9人増などである。
（参考：「仮設物・建築物・構築物等」は足場、
支保工、通路、建築物、開口部等 、「環境等」は地山、岩石、立木、水、異常気象等をいう。）

　イ　死傷災害
　業種別にみると、その他の業種1313人、6％増、陸上貨物運送業327人、5％増、交通運輸業98人、10％
増、製造業56人、0．3％減、建設業181人、1％減などである。
　死傷者の経験期間別にみると、経験1年未満の者の全体に占める割合が0.9ポイント増加しているが、経
験1年以上の者は概ね割合は減少している。経験1年未満の死傷者を年齢別にみると、30歳以上60歳未満の
労働者の割合が増加している。

　ウ　重大災害
　業種別にみると、建設業29件増（うち交通事故21件増）、製造業6件増（うち中毒・薬傷7件増）などで
ある。
　事故の型別にみると、交通事故16件増、火災・高熱物10件増などである。 

　年末年始等を対象にした無災害運動等について
　労働災害防止団体が、厚生労働省後援により実施予定の年末年始、年度末を対象にした無災害運動等は
以下のとおり。

　[1]中央労働災害防止協会
　　　年末年始無災害運動（平成18年12月15日から平成19年1月15日まで）
　[2]建設業労働災害防止協会
　　　建設業年末年始労働災害防止強調期間（平成18年12月1日から平成19年1月15日まで）
　　　建設業年度末労働災害防止強調月間（平成19年3月1日から平成19年3月31日まで）
　[3]陸上貨物運送事業労働災害防止協会
　　　年末年始労働災害防止強調運動（平成18年12月1日から平成19年1月31日まで）
　[4]港湾貨物運送事業労働災害防止協会
　　　年末年始港湾無災害強調期間（平成18年12月16日から平成19年1月15日まで）

国内総生産（ＧＤＰ）の実質成長率の推移   平成8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 実質成長率（％） 2.6 1.4 1.8 0.2 2.9 0.4 0.1 1.8 2.3 2.7 1〜3月 3.2 4〜6月 1.5 7〜9月 2.0
（注）	1　内閣府公表資料
	2　平成18年の成長率は年率換算したもの

労働災害発生件数・増減の推移 　 平成8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 　 18年速報 17年速報 死亡災害（人） （対前年比　％） 2,363 − 2,078 ( 12.1％) 1,844 ( 11.3％) 1,992 (8.0％) 1,889 ( 5.2％) 1,790 ( 5.2％) 1,658 ( 7.4％) 1,628 ( 1.8％) 1,620 ( 0.5％) 1,514 ( 6.5％) 1,086 − 1,137 (4.7％) 休業4日以上の死傷災害（人） （対前年比　％） 162,862 − 156,726 ( 3.8％) 148,248 ( 5.4％) 137,316 ( 7.4％) 133,948 ( 2.5％) 133,598 ( 0.3％) 125,918 ( 5.7％) 125,750 ( 0.1％) 122,804 ( 2.3％) 120,354 ( 2.0％) 62,435 − 63,750 (2.1％) 重大災害発生件数 （対前年比　％） 218 − 227 (4.1％) 201 ( 11.5％) 214 (6.5％) 230 (7.5％) 225 ( 2.2％) 231 (2.7％) 249 (7.8％) 274 (10.0％) 265 ( 3.3％) 180 − 218 (21.1％)

（注）

平成18年の数値は平成18年11月現在の速報値

経験期間別死傷者数の推移
1年未満 1年以上 3年未満 3年以上 5年未満 5年以上 10年未満 10年以上 合計 1月未満 1月以上 3月未満 3月以上 6月未満 6月以上 1年未満 平成17年（1月〜9月発生） （全体に占める割合） 1.1％ 6.5％ 5.7％ 7.2％ 18.2％ 11.2％ 16.3％ 33.9％ 100.0％ 20.5％ 平成18年（1月〜9月発生） （全体に占める割合） 1.1％ 7.1％ 6.0％ 7.1％ 17.8％ 11.3％ 16.1％ 33.4％ 100.0％ 21.3％ 割合の変化（ポイント） 0.0 0.6 0.4 0.1 0.3 0.1 0.2 0.4 − 0.9
（注）	労働者死傷病報告(休業4日以上）により作成したもの(平成18年11月24日作成）

経験1年未満の死傷者の年齢別内訳
〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60〜69歳 70歳〜 合計 平成17年（1月〜9月発生） （全体に占める割合） 1.8％ 5.8％ 4.4％ 3.3％ 3.6％ 1.4％ 0.1％ 20.5％ 平成18年（1月〜9月発生） （全体に占める割合） 1.7％ 5.8％ 4.7％ 3.7％ 3.9％ 1.4％ 0.1％ 21.3％ 割合の変化（ポイント） 0.1 0.0 0.3 0.4 0.3 0.0 0.0 0.9
（注）	労働者死傷病報告(休業4日以上）により作成したもの(平成18年11月24日作成）